タイムリミットは君にサヨナラをするまで。
パラパラと手帳の端をめくっているとそれは上に持っていかれた。
視線だけを上に向けるとゼテルアさんが立っていて、呆れた様子で笑みを浮かべた。
椅子を近づけて座る。そして手帳を広げて私寄りに近づけた。
「いい?ちゃんと見てなさいよ」
手のひらを白紙のページに乗せて、
少しずつ縦にスライドさせていく様子に息を飲んだ。
「……すごい」
気づけばそんな声を漏らしていて、あらわになったずらりと並んだ綺麗な字を目で追った。
すごい、本当に書いてある。
私の情報が。
名前はもちろん。
生年月日も出身地も、好き嫌いに、交友関係などほんと細かい情報まで。
私の個人情報は4ページにまで及んでいた。
そしてあるところに目が止まる。