タイムリミットは君にサヨナラをするまで。
証拠をみせるため、どこかから大きな鏡を持ってきたゼテルアさん。
その前に立たされ、自分を見た。
「ほら、言った通りでしょ」
固まる私に上機嫌な声が話しかける。
それに無言で頷いた。
あまりにも自分とは思えない容姿が、目の前に映っていて、そっと指で触れる。
鏡の中の人も同じように動くから、目を2回ほど瞬かせた。
「ウソ、これが……私?」
気付けばそんなことを口に出していて。
鏡の中の私の後ろで笑顔でいるゼテルアさんと目が合って、振り向いた。
「そうよ。なりたい自分に近付けられたかしら?」
「……たぶん」
興味無さそうに返事を返すも、内心は興奮極まりない。
ちょっと。この子可愛すぎるでしょ!
こんなの私じゃないじゃん!
「でも、そうなりたいと答えたのはあゆなんよ」
「そ、うだけどっ」
なんて言ったらいいんだろう。
自分と真反対過ぎて気持ち悪い、とでもいったらいいのかな。
うん、とにかく気持ち悪い。
そして、歯がゆい。