タイムリミットは君にサヨナラをするまで。

「……ありがとうございました」

「あら、なに改まっちゃって。なんだか……」


やっぱり撤回!


「このお節介オカマ!」


なによ!
人がせっかく感謝の言葉言ってあげたのに。

すごくもの欲しそうな顔してたじゃん!


「ちょっと失礼ね!言っときますけどね、私こう見えて神様なんですよ!」


そう張り上げる声で言うゼテルアさんはどこか楽しそうで、私を追いかける。


走りながら身が以前より軽くなった気がしてテンションが上がった。


ほんと私ってば、神様相手に失礼なことしてるなと思う。


話しやすいからだんだんタメ口にもなってるし。


本人はそんなこと気にしてる様子は見せてないけど、どこかで罰が当たってしまうんじゃないかって思うと内心ヒヤヒヤする。


でも別にいいんだ。
私はもうこの世界で生きていくことになるんだから。
悪いことはしてないから、ここから堕ちることはないだろう。


……でも、やっぱりもう少し態度に気を付けようかな。



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