タイムリミットは君にサヨナラをするまで。
「なんでだろう、ってナニソレ!?ほんとに好きなの?!」
「す、きだよ……」
「……そんな顔して言わなくていいよ。分かったから。好きなのは十分伝わった」
少し距離が近くなった歩未の顔は笑っていて、私のおでこをツンと押した。
ん?
そんな顔ってなに!?どんな顔してたの!?
顔に手を当ててみるとまだ熱を帯びていた。
一体いつになったらこの暑さは冷めるんだろうか。
きっと、今日が終わるまで冷めることはないんだろうな。
「ま、頑張んなよ?」
元の距離に戻った歩未の顔はさっきと違って少し眉毛が下がってみえる。
心配してくれてるのだろう。
ま、これから待っている結果次第によっちゃ、歩未に慰めてもらうと思うのは確定だけど。
私は力強く頷くと歩未に笑みがこぼれた。
その笑顔をみて
ふと、思った。
なんでか知らないけど。
──この先も歩未が笑顔でいれますように、と。