君に向かって手を伸ばす



木村君とは三年の時も同じクラスになったけど全然かかわらなかった。

由美ちゃんが引っ越したころから木村君は学校に来なくなった。
時々来ても態度が悪くて傷だらけでよく言う不良になってた。
顔も変わってた気がしたけど今日はそんなことない…?

『木村君髪…。』

「そうそう気づいた?最近までずっと赤だったんだけど高校のために茶色に染め直した!!」

『茶色もだめじゃないかなぁ…』

「まっじか!!しくった!!!」

『ふふ。木村君かわんないね…』

「なにそれ、ほめてる!?」

久しぶりに木村君と話したけど怖くなんてなかった。
確かに木村君は喧嘩っ早いけど無邪気なところは前から何も変わってない。



『木村君いっぱい勉強した?』

木村君って頭よかったっけ?
この高校の偏差値は対して高いわけじゃないけど木村君からしたら高いと思う。

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