君に向かって手を伸ばす
平和
「はる~。こっちこっち!!」
四時間目が終わり、お昼を一緒に食べる約束をしていたみっちゃんと優ちゃんがいなくなったと思ったら突然帰ってきた。
『どこ行ってたの?』
「売店!!じゃーん!!」
ニコニコしながら私のほうによって来るみっちゃの手の中にはたくさんのパンが。
「突然消えてごめんね。はるも連れていくか迷ったんだけど…」
「あそこは戦場だから。」
さっきまでニコニコしていたみっちゃんの顔が険しくなる。
『せ、戦場とは…?』
「死神がでるんだ!!!」
『うわぁ!?き、木村君?』
「そうそう。人を食べるんだよ。」
『ど、どういうっこと!?』
突然木村くんが現れると思ったら売店に死神がでるだの人を食べるだの…話が全然呑み込めない…。
「木村、みつ。しょーもない嘘つかないの。50個限定チョココロネがでるってだけだよ。」
『チョココロネ?』
「そう。チョココロネを狙って戦場になるのよ。」
『そうなんだ。木村君とみっちゃんが恐ろしい顔するからなにかあるのかと思いました…。』
「あはは、ごめんごめん。はるのためにチョココロネ買ってっ来たから許して!!」
『これが噂の…。』
「そうそう。俺も自分の買った!!」