『コーン』な上司と恋なんて
こんな扱いされ続けたくない。

課長の話が早く聞きたい。



「課長!」


ああ、お稲荷様。どうか私の細やかな願いを聞いて。


「私、仕事もう止めます!飲みに行きましょう!」


言うと直ぐにパソコンの電源を落とした。
課長は唖然とした目を向け、「いいのか?」と聞いた。


「いいです!私、喉カラカラなので!」


カラカラな訳がない。

買ってきたアイスコーヒーをたった今一気飲みしたばかりだ。


「先に下りてます」


椅子を机の中に押し込んで部屋を出た。

後にも先にも、課長に誘って貰えるのはラストかもしれないくらいの勢いでいた。



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