『コーン』な上司と恋なんて
俺の言葉に芦原は、「そうなんですか?」と聞き返す。
「そうだよ。君はいつでも素直で正直で、ある意味、良いように俺の期待を裏切る部下だ」
部下だ…と言うと、困ったように微笑まれた。
彼女を部下だと思うのは、今度からオフィス内だけにしよう。
「翼……さん?」
呼び方に戸惑ってしまった。
好きだと告白して直ぐに、相手のことを呼び捨てるのも大人気ない。
「……はい?」
呼ばれた方も戸惑ってる。
ゆっくりだけど、彼女との距離が近づいた。
「こんな俺だけど、付き合って欲しい」
恋人として…と言えば、堪えてたように涙の粒が頬を濡らした。
一生懸命になって首を縦に振る芦原が可愛くて、俺は力一杯彼女を引き寄せた。
「課長…」
泣きがなら役職名で呼ばれる。
そんな彼女の耳朶にキスをして、「広幸だ」と教えた。
声にならない口元で、芦原が『広幸さん』と囁く。
潤んだ瞳で見つめられると嬉しさが広がって、そのまま彼女を組み敷いた。
唇を重ねると、何度も「息ができない」ともがくが止めなかった。
本当はそのまま彼女を抱いてしまいたかったけど、告白し合って直ぐに関係を結ぶほど子供でもない。
起き上がると彼女のことも起き上がらせた。
今はこの腕の中にある、確かな温もりを感じていたい。
「翼…」
小さな声で名前を呼んだのを聞いたのかどうか、腕の中の女性は、「クン…」と鼻を鳴らす。
「そうだよ。君はいつでも素直で正直で、ある意味、良いように俺の期待を裏切る部下だ」
部下だ…と言うと、困ったように微笑まれた。
彼女を部下だと思うのは、今度からオフィス内だけにしよう。
「翼……さん?」
呼び方に戸惑ってしまった。
好きだと告白して直ぐに、相手のことを呼び捨てるのも大人気ない。
「……はい?」
呼ばれた方も戸惑ってる。
ゆっくりだけど、彼女との距離が近づいた。
「こんな俺だけど、付き合って欲しい」
恋人として…と言えば、堪えてたように涙の粒が頬を濡らした。
一生懸命になって首を縦に振る芦原が可愛くて、俺は力一杯彼女を引き寄せた。
「課長…」
泣きがなら役職名で呼ばれる。
そんな彼女の耳朶にキスをして、「広幸だ」と教えた。
声にならない口元で、芦原が『広幸さん』と囁く。
潤んだ瞳で見つめられると嬉しさが広がって、そのまま彼女を組み敷いた。
唇を重ねると、何度も「息ができない」ともがくが止めなかった。
本当はそのまま彼女を抱いてしまいたかったけど、告白し合って直ぐに関係を結ぶほど子供でもない。
起き上がると彼女のことも起き上がらせた。
今はこの腕の中にある、確かな温もりを感じていたい。
「翼…」
小さな声で名前を呼んだのを聞いたのかどうか、腕の中の女性は、「クン…」と鼻を鳴らす。