『コーン』な上司と恋なんて
この神社には奥の院があって、そこにある縁結び稲荷に油揚げを供えると願いが叶い易くなると言われてる。
「お社があるのはあの千本鳥居の奥か」
岬の突端に作られた小さな稲荷神社。
折角来たんだからそこもお参りしておかないと。
「でも、誰も行く人いないんだ。大丈夫かな。1人で」
少々不安になりながらも冒険気分でお社に続く階段を下り始めた。
ミニ鳥居に書かれた寄贈主の名前や会社名を確認しながら進む。
「この鳥居って一本幾らくらいの値段で作れるんだろう」
10万円くらいかなぁ…と勝手に判断しながら下り続けていると、向い風がビュービュー顔に吹き当たって冷たい。
しかも、その鳥居の波は原生林の中を突っ切るように作られてて、時折聞こえる鳥の囀り以外は何の物音もしないから不気味だ。
(やだぁ…やっぱり止めれば良かったかなぁ…)
下り坂だから楽だけど、これを上るとなれば案外と厳しいかもしれない。
それでも歩みを止めずに進んでいると、鳥居の隙間から青い水平線が見えてきた。
もう直ぐ着きそうだ…と胸を弾ませた時、前方からハァハァ…と、荒い息使いが聞こえだした。
(誰かいる?……どこ?……下?)
右に緩くカーブした小道の先は見えない。
(まさかとは思うけど、誰もいないのをいい事にヤってないよね?)
変な場面に遭遇したらどうしよう。
このまま下りずに踵を返すべきかどうか。
「お社があるのはあの千本鳥居の奥か」
岬の突端に作られた小さな稲荷神社。
折角来たんだからそこもお参りしておかないと。
「でも、誰も行く人いないんだ。大丈夫かな。1人で」
少々不安になりながらも冒険気分でお社に続く階段を下り始めた。
ミニ鳥居に書かれた寄贈主の名前や会社名を確認しながら進む。
「この鳥居って一本幾らくらいの値段で作れるんだろう」
10万円くらいかなぁ…と勝手に判断しながら下り続けていると、向い風がビュービュー顔に吹き当たって冷たい。
しかも、その鳥居の波は原生林の中を突っ切るように作られてて、時折聞こえる鳥の囀り以外は何の物音もしないから不気味だ。
(やだぁ…やっぱり止めれば良かったかなぁ…)
下り坂だから楽だけど、これを上るとなれば案外と厳しいかもしれない。
それでも歩みを止めずに進んでいると、鳥居の隙間から青い水平線が見えてきた。
もう直ぐ着きそうだ…と胸を弾ませた時、前方からハァハァ…と、荒い息使いが聞こえだした。
(誰かいる?……どこ?……下?)
右に緩くカーブした小道の先は見えない。
(まさかとは思うけど、誰もいないのをいい事にヤってないよね?)
変な場面に遭遇したらどうしよう。
このまま下りずに踵を返すべきかどうか。