『コーン』な上司と恋なんて
こんな一面があるなんて、職場では気づきもしなかった。
「……わかったよ」
呆れ返りながらも答えると、やっと満足した様に歩き出す。
さっきまでの小走りではなく、えらくのんびりと遅い歩調で。
「…疲れたのか?」
結構なスピードだったからな…と思いつつ聞くと、振り向いた芦原の顔が照れくさそうに笑った。
「お腹が空き過ぎて歩く気力も無いだけです」
「それなのにあんな小走りをして逃げたのか?」
「だって、先輩達に見つかると怖いし」
部署の中にやたらとアッタクしてくる女が数人いる。
俺の好みでもないから適当に嘘を言って断っているがーー。
「ブハッ!」
笑ってはマズイと思うが可笑しくて吹き出した。
いろんな意味でツボにハマる女性だ。
苦笑する俺を恨めしそうに見つめ、ムッとしたように唇を突き出す芦原。
その顔が可愛いもんだから余計に楽しい気分になってくる。
「空腹なら何か食べに行こう。今日は君の選択に任せるよ」
そう言うとぱぁ…と顔を輝かせた。
「この近くに美味しい店があるんです!」とハリキリだし、「急ぎましょう!」と足を運ぶ。
現金なもんだと思いながら付いて行くと、レンガ造りの洋食屋風な感じの店の前で立ち止まった。
「ここの和定食が人気なんです。…入りますよ」
てっきりオムライスやビーフシチューを食べるのかと思いきや、和定食ときた。
「……わかったよ」
呆れ返りながらも答えると、やっと満足した様に歩き出す。
さっきまでの小走りではなく、えらくのんびりと遅い歩調で。
「…疲れたのか?」
結構なスピードだったからな…と思いつつ聞くと、振り向いた芦原の顔が照れくさそうに笑った。
「お腹が空き過ぎて歩く気力も無いだけです」
「それなのにあんな小走りをして逃げたのか?」
「だって、先輩達に見つかると怖いし」
部署の中にやたらとアッタクしてくる女が数人いる。
俺の好みでもないから適当に嘘を言って断っているがーー。
「ブハッ!」
笑ってはマズイと思うが可笑しくて吹き出した。
いろんな意味でツボにハマる女性だ。
苦笑する俺を恨めしそうに見つめ、ムッとしたように唇を突き出す芦原。
その顔が可愛いもんだから余計に楽しい気分になってくる。
「空腹なら何か食べに行こう。今日は君の選択に任せるよ」
そう言うとぱぁ…と顔を輝かせた。
「この近くに美味しい店があるんです!」とハリキリだし、「急ぎましょう!」と足を運ぶ。
現金なもんだと思いながら付いて行くと、レンガ造りの洋食屋風な感じの店の前で立ち止まった。
「ここの和定食が人気なんです。…入りますよ」
てっきりオムライスやビーフシチューを食べるのかと思いきや、和定食ときた。