契約彼女にした理由
「葉月、携帯を教えろ。」


「………わかった。」


「後、家とかも住所を教えておけ。」


「………必要ある?」


「もしかして会社でランチするだけの仲だと思ってる?」


「…………昨日のラウンジで会えば済むでしょ?別に休みに会う必要ないから。」


「葉月は付き合った男と休みに会わないのか?どんだけ冷めた女だよ。」



二人でランチを食べながら、お互い言いたい事を言う。



「俺の女になったからには、休みにも付き合ってもらう。住所を教えておけ、迎えに行ってやる。」


「はあ?止めて。実家暮らしなの。」


「別に問題ない。」


「私が嫌なの。」


「彼女の親ぐらい挨拶する。」



私は手を止めて学を見つめた。



「意外ね。チャラそうだから、彼女の親に挨拶する風には見えなかったわ。」


「チャラそう?」


「青い瞳、茶色い髪。耳にはピアス。どこかのホストのようね。」


「………母親がアメリカ人なんだ。別にカラコンでも髪を染めてる訳でもない。」
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