契約彼女にした理由
私は眉間に皺を寄せた。



「何？」



声を出して笑う健に問い掛ける。だが、答えたのは優翔だった。



「いや～、面白いね。葉月さんは見た目と違って面白いね。」


「………意味がわからない。」


「近寄りがたいイメージなのに。こんな風に学と話してるのか？」



クスクスと笑う優翔に私は首を傾げた。



「学も今までの女とは随分扱いが違うし。」


「違う？」


「家まで迎えにいく？あり得ないだろ。寧ろ、女にお願いされても行かないような男なのに。」



チラリと学を見れば優翔を睨んでいる。どうやら本当の事らしい。



「当たり前だろ。だって兄貴は葉月さんを………。」


「黙れ、駈。」



学の低い声に駈が苦笑いしている。



「どういう意味よ？」



私は駈から学に視線を向けたが、学は煙草を取り出して口に咥えた。


他の３人に視線を向けるが話は終わったかのようにお酒を飲み始めた。
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