契約彼女にした理由
二人でデートらしく店を見て回り、食べ歩きもした。


学とのデートは思った以上に楽しい。



「ははっ、学、頼み事が多くない?」


「いいだろ。ほら、お守りを買ってやる。」


「ふふっ、弁財天だから恋愛成就?」


「ならお揃いで買うか。」



私の冗談を知っていながら、恋愛成就のお守りを買う学に笑った。


学は色違いのお守りを購入すると一つを私に渡した。



「鞄につけろよ。」


「ふふっ、わかった。学もつけるの?」


「当たり前だ。」



真面目に答える学に笑みを浮かべた。



「ありがとう、学。」


「ああ。次に行くぞ。」


「うん。」



学と手を繋いで歩く先にはカフェがあった。



「ちょっと休憩しよう。足は痛くないか?」


「平気。慣れてるから。」


「そうか。でも寒いし休憩するぞ。」


「うん。」



ちょっとした気遣いにも凄く嬉しくなる。私達はカフェに入るとコーヒーを頼んだ。
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