契約彼女にした理由
嵐の予感

流れる時間

「久しぶり、葉月ちゃん。」


「こんばんは。健さんも優翔さんも駈さんも元気でした?」



久しぶりに訪れたのはお馴染みの最上階にあるラウンジ。


冬のイベントはあっという間に過ぎていった。



「学、相変わらずだな。」


「相変わらず?」


「甘いんだよ、雰囲気が。」



隣に座る学を見上げる。二人の視線が絡まり合う。



「俺も彼女を作ろうかな?」



健の呟きに二人で笑いあった。



「クリスマスは楽しかったか?」


「兄貴の部屋で過ごしたらしい。」



優翔の問いに何故か駈が答えた。



「ふ~ん、二人でね………。」



ニヤニヤと私達を見る男達から視線を外した。



「学、良かったな?」


「何がだよ。」



優翔のからかい混じりの声に、学が不機嫌に答えた。



「甘い夜だったんだろ?」



沈黙の学の睨みが3人に向けられる。



「教えない。」


「別に聞きたくない。」



駈が小さく呟いた。
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