契約彼女にした理由

私はホテルにある有名ブランドのお店で学のスーツから下着まで一式揃えた。


その足で最上階にある会員制VIPラウンジに戻った。美月を見つければ、学の友達らしき仲間と楽しそうに話している。



「美月。」


「お姉ちゃん、大丈夫だった？」


「………。それよりコチラは？」



私は美月の周りに座る男達を見渡した。どの男もモテるだろう容姿をしている。



「吉良葉月だろ？俺はSIZAコンサルティングに勤務している橘優翔(たちばな ゆうと)。」


「SIZAコンサルティング……。」



挨拶をした橘優翔は黒髪を綺麗にセットし、眼鏡を掛けた知的な感じだ。



「俺も同僚。中島健(なかじま たける)。」



チラリと見れば、サラサラの黒髪を後ろに流しており、にっこりと微笑んでいる。



「俺は篠崎駈(しのざき かける)。篠崎学の弟。」



学と同じ様な青い瞳が私を観察するようにみている。何処と無く、学に似ている。