スキースクール殺人事件


「だってそうだよ、昨日の夜みたもん。
唯衣が、藤森のこと閉じ込めるためにおいたタンスずらしてたの」


「藤森のこと閉じ込めてたの?」


「え、奏汰しらなかったの?」


汐梨が聞いた。


「いやいや、知らないよ」


「俺らもそれ聞いてないんだけど」


「そっか、男子には言ってなかったんだ」


愛が事情を話す。


「そういうことか…」


「それで、唯衣がタンスを動かしてたっていうのは本当なの?」


「恵美…信じてよっ。そんなことしてない!!本当なの!」


「うん…わかった、うちは信じるよ。
じゃあ波瑠が嘘ついてるってこと?」


波瑠は一瞬ビクッとした。


「ふざけんなよ!唯衣を悪者にしようとして、最低だな」


琉斗が波瑠につかみかかった。


そして思いっきりなぐりかかる。


こんな状況なのに、私も琉斗に守ってほしいと思ってしまう。

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