ハッピーネガティブシンキング
日々の中に
午後9時半。
外はめっきり冷え込んで来た秋の終わり。
もこもこの部屋着のフードを頭に被り、暖を取りつつ野菜ポトフを煮込んでいると、帰宅した旦那がスーツのジャケットを脱ぎながら一言。
「ヤル気ゼロー」
「ゼロー」
旦那の口癖に乗っかり、後に続く。
ネガティブなワードを吐きつつも、彼の口調は軽快だ。
「あっ美味しそう!」
皿に盛られたピカタに手を伸ばし、1枚口に放り込んでいる。
「こらー、つまみ食いしなーい」
「美味しい!」
わたしは文句を垂れつつも、褒め言葉を零しながら表情を明るくした旦那に笑顔を返す。
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