甘い天秤
「っ、凛さん、キスしたい……」


そう聞こえて返事をしようとしたら、瞬間秀人くんの瞳が目の前にきて、声を出そうとした唇に温かいものがあたった。


「あっ……」


ちゅっとすぐに離れていく……愛しい人の唇から目が離せない……もっとしてほしい…………。


「なに?凛。もっとしてほしい?…」

「あっ……」


見透かされた気持ちと、凛と初めて呼びすてで呼ばれるのも…セクシーな表情も言葉も全部が私の欲情に火をつける…。


「ちゃんと、凛の言葉で聞きたいな…。凛が俺を求めてるのを、実感させて?」


なんか、秀人くん意地悪…。でも、そんな秀人くんも好き……


恥ずかしくて真っ赤になってるだろうけど、心から秀人くんがほしいのが勝っている……


「秀人くん……もっと……キスして」


勇気を出して声にすると、秀人くんは妖艶な笑みを浮かべた。


「良くできました……」


そういって、先程とは比べ物にならないくらいの激しいキスをくれた。
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