なぜか村長になったマシュ
クロは草の詰まった袋を見て驚きながらも、シマに言われたとおりに、美味しい草と薬草を袋から取り出し、小分けにして小さな袋に詰めなおすと、谷の部落の者たちに届けようと出て行きました。


マシュは草を持ち帰った袋に魚の干物を詰めながら、一尾を朝食として食べ


「じゃあ、シロクロの家へ行こう」


とシマに声を掛け、袋をくわえると、シロクロの家に向かって歩き始めました。


そのうしろからシマが、なにやら難しい表情をしてマシュについて行きます。


「マシュ・・・ほんとうに話し合いが上手く進むかのう」


前を行くマシュに話しかけるが、マシュは袋をくわえているので、はっきりと言葉を喋れずに
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