ハッピーエンドじゃ終われない
「久しぶりだね、京華」

「久しぶり。香苗は昔と変わってないね」

「それって褒めてる…?それは良いとして、睦とみちるってもう来てるの?」

「前のほうに座ってるみたいだよ。さっき姿見たから」

「そうなんだ」

そんなこんな話していると、定刻になったようで式が始まる。

そう言えばお葬式に出席するのは、おばあちゃんが亡くなった以来だっけ。

身内のお葬式には何度か出席しているが、身内以外のお葬式は今回が初めてだ。
しかも20歳で同級生のお葬式に出席するだなんて思わなかった。

不慮の事故だったらわからなくもない。
しかし京華は彩女が"自殺した"と言っていた。
初め自殺と聞いたときに、私は何かの冗談かと思った。

彩女は中学生のとき気が強く自信家で、クラスの中で中心的存在だった。
制服のスカートは見えるか見えないかのぎりぎりまで短くし、髪はパーマをあてた茶髪のロングヘアで、派手めの化粧をしていた。
我が儘な面もあり、クラスの中では彼女を嫌うひとも少なくはなかった。

そんな彼女が自殺をした。
中学を卒業してからの間に、あの彼女を追い詰めるほどの何かがあったのだろうか…。
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