ハッピーエンドじゃ終われない
「彩女の隣にいると、何かと便利だったんだよね。しかもあいつ金持ちだったし、嫌われない限り絶対いじめられたりもしないし」
「そう、なんだ…」
笑って答える睦に、私は言葉を詰まらせる。
女の子ってなんて怖いのだろう。
表では当たり前のように仲良くして、裏では悪口ばかり言っている。
私はひきつった笑顔で睦に笑い返す。
「でも大学は学部が違うから、すれ違ったら少し話す程度だったよ。会う機会はほとんどなかったけれど、他学部の私にまで彩女の噂が流れてきてた」
「噂?」
私は睦に聞き返す。
「男をとっかえひっかえしてる悪女ってね。高飛車だし、我が儘だし女子からは好かれていなかったみたいね。当然だけど」
そういえば中学のときも、彩女は男子から好かれ女子からはあまり好かれていなかった。
性格はともかく、彼女は人の彼氏や好きな人を取る癖があった。
気になった人がいれば、彼女がいるいないに関わらず自分のものにしようとする。
そして相手を自分に夢中にさせると興味がなくなり、突き放す。
きっと彼女をよく思わない人は数えきれないほどいただろう。
「みちる、彩女に好きな人を取られたことがあるの。ほんっと許せない!正直死んでくれて清々した!」
「みちるも?私もあるの!本当清々したわ」
睦もみちるも彩女には恨みがあって、彼女が死んだことを悲しむよりも喜んでいるようだ。
私は二人のヒートアップする会話を聞きながら、解散するまで愛想笑いを続けていた。
京華はずっと黙ったまま何も話さず、珈琲を飲んではどこか遠い目をして、ため息をついていた。
「そう、なんだ…」
笑って答える睦に、私は言葉を詰まらせる。
女の子ってなんて怖いのだろう。
表では当たり前のように仲良くして、裏では悪口ばかり言っている。
私はひきつった笑顔で睦に笑い返す。
「でも大学は学部が違うから、すれ違ったら少し話す程度だったよ。会う機会はほとんどなかったけれど、他学部の私にまで彩女の噂が流れてきてた」
「噂?」
私は睦に聞き返す。
「男をとっかえひっかえしてる悪女ってね。高飛車だし、我が儘だし女子からは好かれていなかったみたいね。当然だけど」
そういえば中学のときも、彩女は男子から好かれ女子からはあまり好かれていなかった。
性格はともかく、彼女は人の彼氏や好きな人を取る癖があった。
気になった人がいれば、彼女がいるいないに関わらず自分のものにしようとする。
そして相手を自分に夢中にさせると興味がなくなり、突き放す。
きっと彼女をよく思わない人は数えきれないほどいただろう。
「みちる、彩女に好きな人を取られたことがあるの。ほんっと許せない!正直死んでくれて清々した!」
「みちるも?私もあるの!本当清々したわ」
睦もみちるも彩女には恨みがあって、彼女が死んだことを悲しむよりも喜んでいるようだ。
私は二人のヒートアップする会話を聞きながら、解散するまで愛想笑いを続けていた。
京華はずっと黙ったまま何も話さず、珈琲を飲んではどこか遠い目をして、ため息をついていた。