Phantom （ファントム） ～二人の陽人〜

「先月だったかな…定休日の日に、ちょっとだけ片付けたい仕事があって、店に来たんだよ。
そしたら、そのデイビッドさんと新人くんが店の前に立ってて…。
俺が声掛けると、
“ 撮影の時、店が気に入って食事したいと思ってて、甥っ子連れて来たんですけど、今日は定休日なんですね？残念です ”
って。
その後、ちょっと世間話になって、ちょうどバイトを探してた甥っ子と、うちがクリスマス前にスタッフを増員したいと思ってる話が合致して、その直後、彼に面接に来て貰ったんだ」

「そうだったんですか。そんな繋がりが…。
でも、つまり藤崎さん日浦さんと、彼とデイビッドさんの4人が同じ頃に姿を消したと…？」

「どうなってるんだ？
世間的には藤崎さん日浦さんと、デイビッドさんが失踪したことになってるが、そこを繋ぐ“ 彼 ” も…となると…。
これは、何か…線が…繋がったってことなのか？」

繋がりがわかったものの、結局、真実は何もわかりはしない。

「あの女子大生たちも心配してるんだろうな…」

「そうですね。とにかく無事を祈るしかないですね」