カムフラージュ
中学2年生。
ピンポーン。
家の中にチャイムが鳴り響いた。
慌ただしい月曜日の朝。
私はお父さんとお兄ちゃんと一緒に朝ご飯を食べていた。
朝、お兄ちゃんとお父さんを朝ご飯を食べる。
そんななにげないひとときが私は大好きだった。
「加恋ー、涼太くんよー!」
玄関先からお母さんの声がした。
『はぁーい。今いくー!』
「まったく、うちの子はー。涼太くん、毎日毎日ごめんなさいね?」
相変わらず、玄関からはお母さんの声が聞こえてくる。
私は朝ご飯を全部食べるとカバンを持って、私を待っている涼太のところへ向かった。
『涼太おはよ!』
玄関先に涼太を見つけるとニコッと笑ってあいさつした。
「おはよ。」
涼太もあいさつをしてくれる。
そんなふうに私の毎日は始まる。
「じゃあ2人ともいってらっしゃい!」
「『いってきまーす。」』
お母さんに見送られ、私達は家を出た。