あたしの高校生活はバラ色だったはずなのに
「おーい!夢杏っ!」

昴くんが急いだ様子であたしのクラスに来た。
何の用なのだろうか。

「どうしたの??」

そしたら昴くんは私のところまで来て
あたしを力いっぱい抱きしめた。

「んんっ、苦しいよぉっ」

あたしはクラスのいい見せ物だった。
ヒューヒュー言ってる男子や、冷たい視線を送る女子
様々なギャラリーが居るにもかかわらず離してくれない昴くん。

「みんなに見られてる...」

あたしは耳元で囁いた。

そしたら昴くんはすぐに離して顔を真っ赤に染めた。
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