夢幻の騎士と片翼の王女
prologue~Ⅰ(side アリシア)
*
「おひさしぶりです。アリシア様。」
オズワルドさんに連れられて来た若い騎士は、そう言うと、恭しく頭を下げました。
その若い騎士に、私はとても不思議な感じを受けました。
初めて会ったはずなのに、ずっと昔から知っているような…
(あ……)
騎士が顔を上げた時、私は不意に思い出しました。
その顔には、やはり見覚えがあったのです。
「もしかして……リチャード…なの?」
「覚えていていただいて、光栄です。」
どこか照れたような明るい笑顔…それは、私の知っている幼い頃のリチャードそのものでした。
「まぁ、リチャード!……ひさしぶりね!」
「はい。もうかれこれ8年になるでしょうか。
今日付けで、この城の警護に就くことになりました。」
「そうなの…」
なんといったら良いのかわかりませんが、私はとても嬉しい気分でした。
ずっと会うことのなかった幼馴染のリチャードと思いがけなく会えたのですから。
話したいことはたくさんありましたが、なんだか胸がいっぱいで、しかも、なぜだか恥ずかしく…私はまともに話すことが出来ませんでした。
それは、リチャードが以前とは別人のように、素敵な大人になっていたせいかもしれません。
「おひさしぶりです。アリシア様。」
オズワルドさんに連れられて来た若い騎士は、そう言うと、恭しく頭を下げました。
その若い騎士に、私はとても不思議な感じを受けました。
初めて会ったはずなのに、ずっと昔から知っているような…
(あ……)
騎士が顔を上げた時、私は不意に思い出しました。
その顔には、やはり見覚えがあったのです。
「もしかして……リチャード…なの?」
「覚えていていただいて、光栄です。」
どこか照れたような明るい笑顔…それは、私の知っている幼い頃のリチャードそのものでした。
「まぁ、リチャード!……ひさしぶりね!」
「はい。もうかれこれ8年になるでしょうか。
今日付けで、この城の警護に就くことになりました。」
「そうなの…」
なんといったら良いのかわかりませんが、私はとても嬉しい気分でした。
ずっと会うことのなかった幼馴染のリチャードと思いがけなく会えたのですから。
話したいことはたくさんありましたが、なんだか胸がいっぱいで、しかも、なぜだか恥ずかしく…私はまともに話すことが出来ませんでした。
それは、リチャードが以前とは別人のように、素敵な大人になっていたせいかもしれません。
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