夢幻の騎士と片翼の王女
「では、ここへ。」
マリエッタさんがそう言うと、男性は床に敷物を敷き、急に服を脱ぎ始めた。
「きゃっ!」
男性は、下着まで全部脱いで、平然と敷物の上に横になった。
私は思わず声を上げ、男性から顔を背けた。
「亜里沙様、ここにお座りください。」
マリエッタさんは、男性のすぐ傍の場所を指さした。
そんな…全裸の男性のすぐ傍に座るなんて嫌に決まってる。
でも、その場所には、小さな敷物が敷かれ、女の人が私を半ば強制的にそこに座らせた。
気まずいったらありゃしない。
私は極力、男性の方を見ないように視線を泳がせた。
「亜里沙様、これが男性の体です。
良くご覧ください。」
「あ、あの…私、だいたいのことはわかってますので…もう…」
「いけません!
あなた様はこれからアドルフ様のご側室になられる身…
アドルフ様に御悦びを与えねばならないのです。
真剣にお勉強あそばせ!」
マリエッタさんの言葉が、胸に刺さった。
私は、娼婦になるようなもんだって思ってたけど、本当の辛さがまだ全然わかってなかったんだ。
ただ、アドルフ様の相手をするだけじゃなく、悦ばせなければならないんだと思ったら、本当に情けなくて悲しくて、涙が出そうだった。
そんなこと、私に出来るわけがない。
今すぐにでもここから逃げ出したい。
でも、壺を割ってしまったのは私だし、それを償うためにはここにいるしかない…
そんなことを思ったら、ますます辛くなって来た。
マリエッタさんがそう言うと、男性は床に敷物を敷き、急に服を脱ぎ始めた。
「きゃっ!」
男性は、下着まで全部脱いで、平然と敷物の上に横になった。
私は思わず声を上げ、男性から顔を背けた。
「亜里沙様、ここにお座りください。」
マリエッタさんは、男性のすぐ傍の場所を指さした。
そんな…全裸の男性のすぐ傍に座るなんて嫌に決まってる。
でも、その場所には、小さな敷物が敷かれ、女の人が私を半ば強制的にそこに座らせた。
気まずいったらありゃしない。
私は極力、男性の方を見ないように視線を泳がせた。
「亜里沙様、これが男性の体です。
良くご覧ください。」
「あ、あの…私、だいたいのことはわかってますので…もう…」
「いけません!
あなた様はこれからアドルフ様のご側室になられる身…
アドルフ様に御悦びを与えねばならないのです。
真剣にお勉強あそばせ!」
マリエッタさんの言葉が、胸に刺さった。
私は、娼婦になるようなもんだって思ってたけど、本当の辛さがまだ全然わかってなかったんだ。
ただ、アドルフ様の相手をするだけじゃなく、悦ばせなければならないんだと思ったら、本当に情けなくて悲しくて、涙が出そうだった。
そんなこと、私に出来るわけがない。
今すぐにでもここから逃げ出したい。
でも、壺を割ってしまったのは私だし、それを償うためにはここにいるしかない…
そんなことを思ったら、ますます辛くなって来た。