夢幻の騎士と片翼の王女
塔の外へ(side 亜里沙)
(ついに明日か…)
暗い部屋で横になり、小さな窓から差し込む月の明かりを感じながら、私はぼんやりと想いを馳せた。
あの日以来、アドルフ様は一日も欠かさず塔へ来られた。
いつもなにかしらのお土産を持って、そして、一時間程他愛ないおしゃべりをして帰られる。
ここまで上って来られること自体けっこう大変なことなのに、そんな愚痴は一言もおっしゃらない。
それに、エッチなことはおろか、私の手を握られることさえない。
きっと、ここを出るまでは手出しをしてはいけないとかなんとか、王様と約束されてるんじゃないかって思う。
長かったこの塔での暮らしも今日で終わり。
明日やっとここを出られると思ったら、なんだか興奮してなかなか寝付けない。
アドルフ様は本当に格好良くて…しかも、物静かでお優しい。
あんな素敵な人がなぜ私なんかに興味を持たれたんだろう?
やっぱりそれは私が異国の者だから?
(……ってことは、もしかしたら…夜の営みになったら、かなり変態的なことを強要されたりする…??)
そんなことを考えると、ここを出るのが怖いような気もするけれど…
それでも、ここから出られるのは嬉しい。
まずは思いっきり日の光を浴びて、広い所を駆け回りたい気分だ。
(あぁ、やっぱり眠れない!
嬉し過ぎて、眠れないよ!)
暗い部屋で横になり、小さな窓から差し込む月の明かりを感じながら、私はぼんやりと想いを馳せた。
あの日以来、アドルフ様は一日も欠かさず塔へ来られた。
いつもなにかしらのお土産を持って、そして、一時間程他愛ないおしゃべりをして帰られる。
ここまで上って来られること自体けっこう大変なことなのに、そんな愚痴は一言もおっしゃらない。
それに、エッチなことはおろか、私の手を握られることさえない。
きっと、ここを出るまでは手出しをしてはいけないとかなんとか、王様と約束されてるんじゃないかって思う。
長かったこの塔での暮らしも今日で終わり。
明日やっとここを出られると思ったら、なんだか興奮してなかなか寝付けない。
アドルフ様は本当に格好良くて…しかも、物静かでお優しい。
あんな素敵な人がなぜ私なんかに興味を持たれたんだろう?
やっぱりそれは私が異国の者だから?
(……ってことは、もしかしたら…夜の営みになったら、かなり変態的なことを強要されたりする…??)
そんなことを考えると、ここを出るのが怖いような気もするけれど…
それでも、ここから出られるのは嬉しい。
まずは思いっきり日の光を浴びて、広い所を駆け回りたい気分だ。
(あぁ、やっぱり眠れない!
嬉し過ぎて、眠れないよ!)