夢幻の騎士と片翼の王女
求婚(side 亜里沙)
*
真夜中にふと目が覚めた。
私は、少しだけ夜風にあたろうと、窓を開けた。
(……良い気持ち……)
涼やかな風が頬を撫でる…
空には、まんまるな月…
(リュシアン様…)
丸い月に、リュシアン様の顔が重なった。
優しく微笑むリュシアン様の顔…
どうして、リュシアン様は私にこれほど優しくして下さるんだろう。
ここに来てから、リュシアン様は私をあちこちに連れて行って下さった。
そのおかげで、私はどれほど気が晴れたことか。
こんなに良くしてもらって良いのだろうか?
私には、リュシアン様にしてあげられることなんて、なにもないのに…
そう思うと、丸い月が急に霞んで見えた。
真夜中にふと目が覚めた。
私は、少しだけ夜風にあたろうと、窓を開けた。
(……良い気持ち……)
涼やかな風が頬を撫でる…
空には、まんまるな月…
(リュシアン様…)
丸い月に、リュシアン様の顔が重なった。
優しく微笑むリュシアン様の顔…
どうして、リュシアン様は私にこれほど優しくして下さるんだろう。
ここに来てから、リュシアン様は私をあちこちに連れて行って下さった。
そのおかげで、私はどれほど気が晴れたことか。
こんなに良くしてもらって良いのだろうか?
私には、リュシアン様にしてあげられることなんて、なにもないのに…
そう思うと、丸い月が急に霞んで見えた。