夢幻の騎士と片翼の王女
ユーロジアへ…(side 亜里沙 )
*
「あっ!」
指に違和感を感じた。
そっと目を開くと、私の赤い指輪がさらさらと砂のようになって、私の指から崩れ落ちていた。
「ここは…」
リュシアン様の声に、あたりを見渡すと、そこは私が最初に迷い込んだ森の中だった。
私達は、ユーロジアに戻って来たんだ。
「あ、指輪が…」
リュシアン様の青い指輪も砂のように砕け散っていた。
指輪が消滅したということは、私はもう元の世界には戻れないということ…
家族にまた心配をかけてしまうということ…
そう思ったら、胸が酷く傷んだ。
「亜里沙……」
リュシアン様はまるで私の心の中を見透かされたように優しい視線で私をみつめられた。
そうだ…私にはリュシアン様がいる…
私はリュシアン様を護れたんだ…
そう思ったら、不思議と何か大きな心の重しのようなものが取れたような…私がやったことは間違いではなかったんだという気分を感じた。
(そう…これで良かったんだ。)
「亜里沙、とにかく城へ戻ろう。」
「……はい。」
リュシアン様の温かな手が、私を安心させてくれた。
リュシアン様と一緒なら、どんなことでも乗り越えられるって、思わせてくれた。
「あっ!」
指に違和感を感じた。
そっと目を開くと、私の赤い指輪がさらさらと砂のようになって、私の指から崩れ落ちていた。
「ここは…」
リュシアン様の声に、あたりを見渡すと、そこは私が最初に迷い込んだ森の中だった。
私達は、ユーロジアに戻って来たんだ。
「あ、指輪が…」
リュシアン様の青い指輪も砂のように砕け散っていた。
指輪が消滅したということは、私はもう元の世界には戻れないということ…
家族にまた心配をかけてしまうということ…
そう思ったら、胸が酷く傷んだ。
「亜里沙……」
リュシアン様はまるで私の心の中を見透かされたように優しい視線で私をみつめられた。
そうだ…私にはリュシアン様がいる…
私はリュシアン様を護れたんだ…
そう思ったら、不思議と何か大きな心の重しのようなものが取れたような…私がやったことは間違いではなかったんだという気分を感じた。
(そう…これで良かったんだ。)
「亜里沙、とにかく城へ戻ろう。」
「……はい。」
リュシアン様の温かな手が、私を安心させてくれた。
リュシアン様と一緒なら、どんなことでも乗り越えられるって、思わせてくれた。