夢幻の騎士と片翼の王女
私は術をかけ、王女の転生を追おうと考えた。
しかし、王女の亡骸にはすでに術がかけられていた。
おそらくはエドモンドの仕業だろう。
王女には、生前から護りの術がいろいろとかけられていたが、まさか死んでからまで新たな術がかけられていようとは…
結局、私に出来たのは、記憶を忘れないことだけだった。
どういう場所に、どんな人物として生まれ変わっても、私はそこで体験したことをすべて記憶し、それを次の生に持ち越す。
それは、王女への愛情を忘れないためだ。
いつの日か、王女と同じ時代、同じ世界に生まれ、その時こそ、私は彼女を自分のものにする…
そのために、私はそんな術を自分にかけたのだ。
ただ、そのせいで、時折、酷い頭痛に苦しめられる…
この先、さらに記憶が増えればどうなってしまうのか…
そんな不安を抱えながらも、今更それをどうすることも出来ない。
今の私は魔力を失ったただの人間なのだ。
そもそも、この世界には魔法というもの自体が存在しない。
(せっかく王子として生まれても、アリシアがいないのでは無意味なだけだ…)
そう…今の私は、ユーロジアの国の王子という立場にある。
もしや、この世界にアリシアが生まれて来ているのではないかと淡い期待を抱いたが、それらしき女性はどこにもいない。
一体、いつになったら、彼女と同じ時代に生まれ変わることが出来るのだろう…
希望の持てない将来に、私は、大きな溜息を吐き出した。
しかし、王女の亡骸にはすでに術がかけられていた。
おそらくはエドモンドの仕業だろう。
王女には、生前から護りの術がいろいろとかけられていたが、まさか死んでからまで新たな術がかけられていようとは…
結局、私に出来たのは、記憶を忘れないことだけだった。
どういう場所に、どんな人物として生まれ変わっても、私はそこで体験したことをすべて記憶し、それを次の生に持ち越す。
それは、王女への愛情を忘れないためだ。
いつの日か、王女と同じ時代、同じ世界に生まれ、その時こそ、私は彼女を自分のものにする…
そのために、私はそんな術を自分にかけたのだ。
ただ、そのせいで、時折、酷い頭痛に苦しめられる…
この先、さらに記憶が増えればどうなってしまうのか…
そんな不安を抱えながらも、今更それをどうすることも出来ない。
今の私は魔力を失ったただの人間なのだ。
そもそも、この世界には魔法というもの自体が存在しない。
(せっかく王子として生まれても、アリシアがいないのでは無意味なだけだ…)
そう…今の私は、ユーロジアの国の王子という立場にある。
もしや、この世界にアリシアが生まれて来ているのではないかと淡い期待を抱いたが、それらしき女性はどこにもいない。
一体、いつになったら、彼女と同じ時代に生まれ変わることが出来るのだろう…
希望の持てない将来に、私は、大きな溜息を吐き出した。