夢幻の騎士と片翼の王女
「おお、これは……」
カードを表に返しながら、エドモンドはにこやかに微笑みました。
私には、カードを見ても何のことだかさっぱりわかりません。
「エドモンド、どんなことが出ているのです?
なにもかも正直に教えて下さい。
私はなにか悪い病気にでもかかっているのですか?」
私がそう言うと、エドモンドは優しい笑みを返しました。
「姫様、あなた様のご病気ですが……」
私はどきどきしながら、彼の言葉を待ちました。
「……恋煩いのようですな。」
「こ、恋煩い…?
私が恋をしていると言うのですか?」
「はい、その通りです。
お相手は、まだお若い方…
姫様とは昔からご縁のあった様子です。」
ふと、彼の手元を見ると、そのカードには馬に乗った戦士の絵柄が描いてありました。
(リチャード…!
私は、リチャードに恋をしているというの!?)
私はその指摘が信じられませんでした。
おかしな話ですが、私は誰かに恋をするなんて考えてもみなかったのです。
陛下の決められたどこかの王子を迎えて、結婚するものだと考えていたのです。
国のため、国民のためではなく、自分の感情のまま、誰かを愛するなんてこと…私には一生起こり得ないことだと思っていたのです。
カードを表に返しながら、エドモンドはにこやかに微笑みました。
私には、カードを見ても何のことだかさっぱりわかりません。
「エドモンド、どんなことが出ているのです?
なにもかも正直に教えて下さい。
私はなにか悪い病気にでもかかっているのですか?」
私がそう言うと、エドモンドは優しい笑みを返しました。
「姫様、あなた様のご病気ですが……」
私はどきどきしながら、彼の言葉を待ちました。
「……恋煩いのようですな。」
「こ、恋煩い…?
私が恋をしていると言うのですか?」
「はい、その通りです。
お相手は、まだお若い方…
姫様とは昔からご縁のあった様子です。」
ふと、彼の手元を見ると、そのカードには馬に乗った戦士の絵柄が描いてありました。
(リチャード…!
私は、リチャードに恋をしているというの!?)
私はその指摘が信じられませんでした。
おかしな話ですが、私は誰かに恋をするなんて考えてもみなかったのです。
陛下の決められたどこかの王子を迎えて、結婚するものだと考えていたのです。
国のため、国民のためではなく、自分の感情のまま、誰かを愛するなんてこと…私には一生起こり得ないことだと思っていたのです。