猫系男子のきまぐれ。
「春くん?」


無言で私を抱きしめる春くん。


心なしかいつもより強い気がする。


「ねえ、俺のこと好き?」


余裕がなさそうに呟く。


春くんもしかして…


「やきもち?」


肩を持ってゆっくり私の顔を見る。


「だったら悪い?」


顔をほんのり赤く染めてバッと横を見る春くん。


なんか母性本能をくすぐられる感じがしてくすぐったい。


「春くん」


春くんが愛おしくてしかたがない。


「なに」


「好き!」


勢いよく春くんに抱き着く。


「花野!?」


春くんはびっくりして固まってる。
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