雪の華~茉叶の恋~
心機一転

高校生になった私は見つけてしまった…


かわいい子。


男じゃないよ‼


女の子。


見たことない。


だけど人気者…-たてかわさん-


話し…したいけど…私のいたグループの子とさっき話してた。


何か聞いてるかも…


今はいいや…



普通に生活してた。

物足りない毎日。


だけど…バスケ部のカイト。

最近やたら絡んでくる…


うざっ‼


みんな一緒なんだし…相手にしないし…


華がほしい。


華を求めると失敗する。


中学の時から一緒だし、カイトも他のヤツと一緒。



受け付けません…



-茉叶…鉛筆貸して-

-放課後デートしない?-


はいはい…


カイトはいつもそう…


-売店行こう-


-バスケ見にこいよ-


何なんだよ…


私はほっといてほしい。


しつこいから気まぐれに見に行ったバスケ部。


そこにいた…


たてかわさん…


彼氏いるもんね…?

つまんなそうに見る目は皇雅くんが彼女といる時の目に似てた…


「こんにちわ…」

話しかけてみた…。

言葉が見つからないから…こんにちわ…


「茉叶ちゃん?だよね…?話してみたかったの」


「マジ?」


「いつも元気で…楽しそうじゃん…」


「私は…悪い噂あるから…」


「聞いてる…」


さらっと言うかなそれ…


「私、気にならないし…逆に嫌なヤツ…よく言えるもんだよ…」


「えっ?」


「負けないで‼らしくいればいいじゃん‼」


「はぁ…」


見た目によらない…

このドライな性格…


ギャップありすぎじゃない?



「中学どこ?」


って聞いた。見たことないし…


「家、引っ越してここの学校に来たから」


「へぇ…彼氏?見に来たの?」


「別れるけどね…」


「はぁ…」


「私、最低な女だから…面倒で…」


冷めてる…


嫌じゃないけど…高1で-最低な女-って何?



春に出会った…この咲雪。


あっという間に仲良くなった。


カイトとは…「付き合ってみたら?」


咲雪が背中押してくれて…付き合った。


正直…華までいかないけど、普通の男の子。


だけど…今までにない。

大切にされてる感じ…


見る目あるね…

咲雪。


私は選ばないもん…


痛い目見たって刺激が欲しいって思ってたから。


カイトは私の体は求めてこなかった。

部屋に二人でいても…


いつもそう…


部活で疲れてるだろうに、会いに来てくれる。


私の誕生日にくれた…指輪。


安くたって嬉しかった…


学校にいても…家にいても…


-俺の自慢の彼女-って笑う。


そんな彼は…最高の…自慢の彼氏。


だから…華なんていらない。


むしろ、本当の華だよ…


退屈くらいがちょうどいい。


不安なんてないし、いつも手を繋いで登校する。


帰りは部活あるし、別だから…


カイトに「私の噂…気にしないの?」


って聞いた…気になってたから…


「気にならないね…俺は他のヤツがどう思ってても、気にならないし…」


「ありがとう…」


「お前らしくいろ‼」


そう言って部活に行った。


こんな感覚初めて…



幸せなのに…

ヤキモチやいてしまったよ…

咲雪に…


タイガの一言で…

「皇雅…お前の友だちと会ってみたいって…」


こんな目の前で…皇雅は彼女つくっちゃうの?


しかも…自分から動いた。


いつも…相手からなのに…


ショック…嫌な予感。
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