愛‥とは?夫婦‥とは?
紗輝斗・・side
俺は、同じ会社の大草 かすみ(22才)
営業事務の子から告白されていた。
「奥さんが、いてもいいんです。
私、大賀さんに
憧れているだけですから。」
と。
俺は、
「綾華が大切だし
愛しているから。」
と、何度もかすみには断っていた。
だが、佐木山が隣に越してきて
佐木山の顔を見て、
まだ綾華を愛しているのが
わかった。
渡したくない気持ちと
取られてしまうという焦りから
俺は、毎日酒に逃げた。
そんな毎日の事を
かすみが知って、
「私を使ってください。
私は、大賀さんの側にいたいんです。」
と、言ってくれた。
俺は、毎日かすみのマンションに
行くようになり
次第に泊まるようになって行った。
綾華といて、不安に思うより
かすみといる方が
楽だった。
自分の気持ちがなくても
かすみは、俺だけを見て
俺だけを大事にして
愛してくれる。
そんな日々を送るとき
綾華から
〈話があるから
帰ってきてほしい〉
と、ラインがきていた。
何を言われるのか
わかっていた。
佐木山の匂いをつけて帰ってきた
綾華。
佐木山の元に行くんだろう。
かすみのところで酒を飲んで
マンションに帰った。
だが、綾華は
「飲んでいる人間とは話さない」
と、言った。
帰ってきてやったのにと、思い
綾華を引き寄せると
「そんな匂いのまま
私に触れないで」
と、言われ
俺は、かぁっとなり
嫌がる綾華を無理やり抱いて
涙を流す·····綾華に····
俺は、いたままれずに
着替えをしてマンションを出た。