愛‥とは?夫婦‥とは?

「佐木山君が姿を消して
綾華が、どんな気持ちだったのか
どんな思いをしたのか
知らないでしょ?!」
と·····

大空も、紗輝斗も
そんなメグに唖然と·····

「綾華はね。綾華は何日も
佐木山君の家で佐木山君を
待っていたの。
帰ろうと何回も言うけど
大空が帰ってきたら
いけないからと
食事も取らない····眠りもしないで·····

私が、それなら置き手紙をおこう。
そしたら、佐木山君もわかるからと
携帯も繋がらない佐木山君だったから。

そんな簡単な事も思い付かないぐらい
綾華は、追い込まれていたと思う。

綾華は、家に帰っても
毎日、佐木山君の家に通っていた。

そしたら、業者の人がきて
この家は、売りに出されていると言われて
綾華は、その場で倒れたの
病院に運ばれたけど
ひどい脱水症状でね。

先生からは······
食べてない····
寝てないから·····だと。

それからも綾華は、
二週間 目を覚ますことなく
目を覚ました時は
声を失っていた。

精神的な失語症だと
先生は言った。

退院した後も、綾華は苦労したの
教授達からも嫌みを言われ
どなられ····続け

佐木山君が大学を辞めたから
佐木山君に捨てられたと
噂は、直ぐに広まり
嫌みを言われたり·····
突然声をかけて
驚かされたり····
だけど、綾華は五年弱の間
ずっと歯をくいしばって耐えてた。

だけど、病院実習で
お父さんがお世話になった
病院の先生と出会って
綾華の失語症は、少しずつ
治っていった。

イタリアに行くなら行くと
家のことも話したら
良かったんじゃないの?
その先の事は、お互いが
後々考えたら良かったんじゃないの?
それなのに····
自分は、何にも····苦しまず····に
向こうで····結婚?·····
あなたも····傷ついて·····
苦しめば·····良かったのよ!!

大賀から愛されて
少しずつ大賀に心を開いていて
大賀を大切に思っていたのに。

二人とも、綾華が貴方達に
何をしたと言うの?
ただ、真剣に愛して
好きになっただけじゃない。
もう、これ以上、綾華を苦しめないで!
これ以上、何かをして
綾華を苦しめたら私にも考えがあるから!!」
と、言って
メグは、紗輝斗の部屋を出た。

残された三人は、
だれも、言葉を出すことが
出来なかった。

葵は、居たたまれなくなり
部屋を出た。

大空は、メグの話を頭の中で
何度も、何度も考えて
部屋をでてから
どこともなく歩いた。
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