愛‥とは?夫婦‥とは?
綾華は、
自分の気持ちは充たされていたが、
やはり、葵を思うと
切なく苦しくなる。
大空っ、やはり
貴方とは、再会すべきでは
なかった‥‥‥‥。
その日は、ミスだけは
しないように、細心の注意をはらった。
それでも、先輩医師に
注意を受けることがあった。
気分なおしに
屋上にでると
可西先生がやってきて
「どうした?綾華。
医局で話がでてたぞ。」
「すみません、先生のお耳まで
入ってしまって。」
「かまわんよ。
綾華だって、人間だ
調子の悪いことだってある。」
「ありがとうございます。
でも、私は医師です。
しっかりしないと。
患者さんは、もっと辛いんだから。」
「まあ、そう気負うな。
なにか、あったら
いつでも、言ってこい。
こう見えても、お前の父親代りだと
思っているんだ。」
「はい。私もそう思っています。」
「そうか。それは、良かった。
あっ、そうだ。
ドイツの姉妹病院から
優秀な小児科医を
寄越して欲しいと
言われているんだが
綾華、お前····行くきはないか?
離婚したりで、日本を離れるのも
良いかと、思ってな。」
「先生、母とも相談してご返事します。」
と、言うと
「わかったよ。
この後も、しっかりな。」
と、言って可西先生は、
屋上をでた。