愛‥とは?夫婦‥とは?
あの日‥‥大空は、
「葵、体の調子はどう?」
「もう、普通に生活できるよ。」
「そう、それは良かった。
俺、綾華が離婚してから
綾華と会った。
やはり、綾華を忘れられないんだ。
このままの気持ちで
葵と一緒に居ることは出来ない。
離婚して欲しい。」
大空は、正直に話してくれた。
だが、私は・・・
「貴方が綾華さんを
ずっと思っていたのも
今も思っているのも
知っていました。
だけどっ、だけど、
私だって、貴方を愛してる
貴方がいないと、ダメなの。」
そんな、会話を何度もした。
いつまでも、平行線の
私達に、大空はマンションを出た。
綾華さん達に合ってから
私達は、体の関係も一度しかなかった。
私からお願いした時だけ·····
後の生活は
大空なりに、私を気づかって
くれていたとわかっている。
そんな、大空へ
『離婚届けを送ります。
今まで 本当にありがとう。
貴方の幸せを祈っています。
綾華さんからの手紙は
私が持っていたので
お返しします。
葵』
と、書いた。
大空から、葵がイタリアに戻りたいなら
その手続きはする。
住まいとか当面の生活とか
俺ができることはやる。
と、言って貰えていたから
そうしてもらった。
私は、イタリアに戻り
コンサートやイベントの会社に入り
働けることになった。
イタリアへ経つ前の日に
日本をブラブラしていたら
綾華さんを見かけた。
あの時の山内さん?と
男性?と一緒にいた。
三人は、楽しそうに笑いながら
話をしていた。
綾華さん······やはり綺麗な人だ。
周囲の男性がちらちら
綾華さんをみているのが
わかる。
『最初から、勝ち目ないよね』
と、独り言を言いながら
私は、その場を離れた。