愛‥とは?夫婦‥とは?

話をしていると
「マ‥‥マっ。」
と音空が、目を擦りながら起きた。

「音空、また寝ちゃったね。」
「あっ、ピアノ?」
「うふふっ、もう終わっちゃった。」
「まだ、聞く。」
「じゃ、お家で、CDね。」
「いや、あれ訊く。」
と、舞台のピアノを指差す。
「あれは、だめだよ。」
と、言うと
目に涙をためた。

大空は、それを見て
「音空、あれ好き?」
と、訊くと
「あっ、そら?
しゅき、まいにちきく。」
「そら?まいにち?」
と、大空は、私の顔を見た。

「あーあ、仕方ない。
大空のCD聞かせていたら
おとなしいし、すぐ寝るの。」
「だから、俺のピアノは
子守歌じゃない、って。」
と、笑って言った。

大空は、音空に
「おいで。」
と、両手を出すと
音空は、大空に抱かれて
ピアノの所に行き
大空は、音空を膝に置いて
ピアノを弾きだした。

音空は、楽しそうに
それを見ていた。

私は、慌てて
止めようとしたが
あまりにも、楽しそうにしていたから
一番前の席に座り
二人を見ていた。

大空は、一曲、弾き終わると
音空をピアノの椅子に座らせた。

音空は、椅子に立ち
大空を見る
大空が頷くと
そっと、ピアノに触り
ポーンとピアノを弾いた。

そして、たどたどしく
大空の曲を弾いたから
私と大空は、びっくり!!

「やはり、親子ね。」
と、綾華が呟いたのを
大空は、聞きのがさず
唖然としていた。
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