愛‥とは?夫婦‥とは?

綾華は、何か言われる前に
「そう、そうよ。
音空は、貴方の子。
黙って、産んでごめんなさい。
だけど、音空は私の子。
大空に何かしてもらうつもりは
ないから心配ないよ。」
と、言うと
「綾華っ、あの時の?」
と、言われたから
頷くと
「すまない。
一度ならず二度までも
綾華に辛い思いばかり
させてしまって。」
と、申し訳無さそうに言うから 

「そんなことないよ。
音空は、私が勝手に
生んだんだから。

でも 音空はね、お腹の中でも
生れた後も手がかかわらない
ママ想いの子なの。」
と、言うと
大空は、舞台から降りて
綾華を抱き締めた。

「あの後、直ぐに行けなくて
ごめん、本当にごめん。
だけど、俺は綾華愛してる。
変わらず今も、愛してる。
俺を音空のお父さんにして。」
「聞いたよ。
葵さんが倒れたんでしょ?!」
「うん。って、誰に聞いたの?」
「ああー。海人さんに。」
「えっ、親父に。」
「そう、空港で
ばったり、あってね。
音空が、貴方の子だと
直ぐにわかったよ。
似てるんだって。」
と、言わと

「まったく、何も言わなかった。

この間、いきなり電話してきて
いつまで、スランプしてやがるって、
俺は大切なものを見つけたよ。
って言って、
電話を切ったんだ。
なんだ?と思っていたが
知っていたからか。」

「クスッ、海人さんらしい。
海人さんが、ドイツにいる間
何度か、会ったの
音空も、海人さんが好きよ。」
「俺より先に。
音空っ、音空おいで」
と、言うと
音空は、ピアノの椅子から降りて
大空に手をだした。
« 抱け »と。
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