明日の蒼の空
「かしこまりました。紅茶とライスですね」
 明るい笑顔で私の注文を聞いてくれた萌さんは、カウンターの扉を開けて、厨房に入っていった。

 どの店員さんも、きびきび動いている。どんくさい私とは対照的。

「蒼衣さん、どうもお待たせ致しました」
 窓の外を見つめながら待っていたところ、萌さんがテーブルに料理を並べてくれた。

 熱々の鉄板に乗っている、もちもちチーズハンバーグは肉厚で、ジュージューと音が鳴っている。

 付け合わせのニンジンとインゲンとポテトフライも見るからに美味しそう。

 クリーム色の樹の器に山盛りになっている、リンゴ野菜サラダは新鮮そうに見える。

 白色のカップに入っている、ジャガイモポタージュスープはクリーム色で、スープの表面に緑色のバジル葉が浮かんでいる。

 デザートは、食べ具合を見計らって出してくれる。

「いつもありがとうございます」

「どう致しまして。ごゆっくりとどうぞ」

「はい。それではいただきます」
 私はナイフとフォークを握り締めて、ジュージューと音が鳴っている肉厚のもちもちチーズハンバーグを切って口に運んだ。

 もちもちとしたチーズに包まれたお肉が口の中で一瞬でとろける。

 私が通っていたファミレスのハンバーグより遥かに美味しい。

 あまりの美味しさに今日もライスが進む。

 みんなのひまわり憩い食堂でハンバーグランチを食べるのは、私は今日で二回目。前回は大根おろしのかかった和風ハンバーグだった。

 ボリュームのあるランチなので、完食するとお腹がパンパンになってしまう。
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