明日の蒼の空
 夏美さんと私はダイニングの椅子に座り、りさちゃんの今後のことについて真剣に話し合い、これらのことを取り決めた。
 


 りさちゃんがこの世界の生活に慣れるまで、私と一緒に行動してもらう。

 朝と夜と休みの日は、なるべく三人で一緒に過ごす。

 りさちゃんがこの世界の生活に慣れてきたら、町のこども園に入園させる。

 タイミングを見計らって、りさちゃんにお父さんとお母さんのことを尋ねる。

 りさちゃんがいいと言ってくれたら、夏美さんと私がりさちゃんの母親になる。

 りさちゃんがこども園に入園したら、ちゃん付けで呼ばす、りさと呼ぶようにする。

 りさちゃんが悪いことや間違ったことをしたら、厳しく叱る。

 愛情を持って、りさちゃんを実の子のように育てる。

 教育方針は、のんびり自由にのびのびと。



 夏美さんも私も子育てをするのは初めて。正直なところ、不安はある。
 


「これからいろいろと大変だと思うけど、二人で力を合わせて、りさちゃんを育てていきましょう」
 夏美さんの声には力がこもっていた。

 りさちゃんの母親になる覚悟が出来ているのだと思う。

 私一人だけだったら、子育ては無理だと思う。

 夏美さんと一緒なら、りさちゃんを育てていく自信はある。

「りさちゃんのために頑張ります!」
 私も力を込めて言った。

 りさちゃんの地上の世界での人生は、僅か四年間くらい。本当に短すぎる人生。

 何がなんでも絶対に、この世界で幸せになってほしい。

 生半可な気持ちではいけない。私もりさちゃんの母親になる覚悟を強く持つ必要がある。
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