明日の蒼の空
「りさちゃんの体を叩いたり蹴ったりしたのは、お父さんかな? お母さんかな? それとも、両方かな?」
今にも泣き出しそうな顔のりさちゃんを問い質すのは、とても嫌な役目。それでも聞かないわけにはいかない。タイミングを逃してしまうと、さらに聞きづらくなってしまう。夏美さんは、そのことをよく理解しているのだと思う。
「…………お父さん」
少し間を置いてから答えてくれたりさちゃんは、下を向いてしまった。
「そうだったんだ」
夏美さんと私は同時に声を上げた。
りさちゃんを虐待していたのはお父さん。という真実を知り、私は大きな勘違いをしていたことに気がついた。お母さんまで疑ってしまい、とても申し訳なく思った。
「お母さんは、あたしを守ってくれたの。それなのに、お父さんはお母さんの体も叩いたり蹴ったりしたの」
当時の辛い記憶が蘇ってしまったのだろうか。りさちゃんは、ぽろぽろと涙を流しながら打ち明けてくれた。
私が思うには、りさちゃんは、お父さんを心底怖がっていて、誰かに話したら、また暴力を振るわれるかもしれない。と思っていたのかもしれない。自分だけでなく、お母さんも。だから、今まで何も話さなかったのだと思う。お母さんに逢いたいのに、ずっと我慢していたのだと思う。
今にも泣き出しそうな顔のりさちゃんを問い質すのは、とても嫌な役目。それでも聞かないわけにはいかない。タイミングを逃してしまうと、さらに聞きづらくなってしまう。夏美さんは、そのことをよく理解しているのだと思う。
「…………お父さん」
少し間を置いてから答えてくれたりさちゃんは、下を向いてしまった。
「そうだったんだ」
夏美さんと私は同時に声を上げた。
りさちゃんを虐待していたのはお父さん。という真実を知り、私は大きな勘違いをしていたことに気がついた。お母さんまで疑ってしまい、とても申し訳なく思った。
「お母さんは、あたしを守ってくれたの。それなのに、お父さんはお母さんの体も叩いたり蹴ったりしたの」
当時の辛い記憶が蘇ってしまったのだろうか。りさちゃんは、ぽろぽろと涙を流しながら打ち明けてくれた。
私が思うには、りさちゃんは、お父さんを心底怖がっていて、誰かに話したら、また暴力を振るわれるかもしれない。と思っていたのかもしれない。自分だけでなく、お母さんも。だから、今まで何も話さなかったのだと思う。お母さんに逢いたいのに、ずっと我慢していたのだと思う。