明日の蒼の空
ちひろさんは……家に帰っていた。
お風呂から上がったばかりのようで、バスタオルで髪を拭いている。
表情は明るくも暗くもない。
返事はしたのかな。と夏美さんが言い、どうなんでしょう。と私は答えた。
あれからどうなったのかは、今のところはわからない。
ちひろさんはドライヤーで髪を乾かし、テーブルの上に置かれているりさの写真が入った写真立てを両手で握り締めた。その瞬間、表情がパッと明るくなった。
「りさ、こんばんは」
ちひろさんは優しい声で、りさの写真に話し掛けた。
「今日はね、久しぶりに遊園地に行ってきたのよ」
表情がまた一段と明るくなった。
「お母さんは、高校時代の同級生のだいすけくんと付き合うことにしたんだけど、いいかな?」
りさはお母さんの前に立ち、いいよ。と微笑みながら言った。
残念で悲しいことに、りさの声は、ちひろさんの耳に届かなかった。
お風呂から上がったばかりのようで、バスタオルで髪を拭いている。
表情は明るくも暗くもない。
返事はしたのかな。と夏美さんが言い、どうなんでしょう。と私は答えた。
あれからどうなったのかは、今のところはわからない。
ちひろさんはドライヤーで髪を乾かし、テーブルの上に置かれているりさの写真が入った写真立てを両手で握り締めた。その瞬間、表情がパッと明るくなった。
「りさ、こんばんは」
ちひろさんは優しい声で、りさの写真に話し掛けた。
「今日はね、久しぶりに遊園地に行ってきたのよ」
表情がまた一段と明るくなった。
「お母さんは、高校時代の同級生のだいすけくんと付き合うことにしたんだけど、いいかな?」
りさはお母さんの前に立ち、いいよ。と微笑みながら言った。
残念で悲しいことに、りさの声は、ちひろさんの耳に届かなかった。