明日の蒼の空
 まだだいぶ先のことだけど、早めに準備。

 姉と和馬さんの結婚披露宴の出席者を募ったところ、ひばりさん、萌、美穂、菓絵さん、ご近所さんのひーこさんと美紀さんと舞さんも出席すると言ってくれた。

 私と夏美さんとりさを合わせて、ちょうど十名。

 私は、スーツもドレスも持っていない。私より、三十センチも身長が高い夏美さんのスーツとドレスはサイズが全く合わない。奈菜子さんが部屋に残していったスーツもドレスもサイズが大きすぎる。

 みんなのお店に置かれているスーツとドレスを試着してみたものの、どれもサイズがしっくりこなかった。

 姉と和馬さんの一生に一度の晴れ舞台。姿は見えないとはいえ、普段着で出席するわけにはいかない。

 夏美さんに相談したところ、「せっかくだから、ドレスにしたらどう? 街の仕立て屋さんで、ドレスを新調してもらいましょう。もちろん、りさの分もね」と言ってくれた。

 私は即決して、「ドレスにします」と言って返事をした。

 どんなドレスにしたらいいと思いますか? と尋ねてみたところ、結婚式に詳しい夏美さんが、ドレス選びの注意点を説明してくれた。

 白系ドレスはNG(花嫁だけの特権とのこと)。黒系のドレスもNG(不祝儀を連想させるからとのこと)。露出度の高いドレスもNG(新婦より目立たないように)。結局のところ、落ち着いた感じのワンピースドレスがいいとのことだった。
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