明日の蒼の空
 りさの送り迎えに家事と仕事。

 日曜日は、家族三人でお出かけ。

 手の空いたときに、ちひろさんの様子を見に行き、変わりない日常生活を送っているうちに、三月に入った。

 朝晩はまだ冷え込むけど、日中は暖かくて、だいぶ春らしい陽気になってきた。

 ひまわりもラベンダーもタンポポも相変わらず咲いている。

 杉の樹がないので、花粉症に悩まされることはない。

 りさと一緒に夕食を作っていたとき、家の電話が鳴った。

 包丁をまな板に置いて、電話に出てみたら、仕立て屋さんのおばさんだった。

「蒼衣さんとりさちゃんのドレスが出来上がりました」

「あ、そうですか。今から取りに行ってもいいですか?」

「はい。お待ちしております」

 私は嬉しさを抑えきれず、「ドレスを取りに行ってくるから、お留守番しててね」とりさに声を掛けて、履き慣れた運動靴を履いて家を飛び出した。
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