明日の蒼の空
 私は広い河川敷に立った。

 右手で水色の色鉛筆を握り締めて、どこまでも広がっている淡い水色の空を見上げた。

 絵を描かせてください。地上の世界の空に向かってお願いしてみた。

 私が暮らしている世界の空と繋がっていたとしたら、地上の世界の空のキャンバスにも絵が描ける。

 私はそう思いながら、水色の色鉛筆を空中に走らせた。



 端から端まで一気に一筆書き。

 淡い水色の空のキャンバスに巨大なアーチを描く。

 外輪から、赤色、橙色、黄色、緑色、藍色、紫色。

 どのアーチもちょっと曲がってしまったけど、私の目には見える。確かに見える。はっきりと見える。

 絵なので本物とは違う。

 描けたということは、繋がっているということになるのだろうか。私はとても嬉しく思った。
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