明日の蒼の空
「色鉛筆をありがとうございました」
 パジャマ姿の小さな女の子が私に水色の色鉛筆を返してくれた。

 りさもしっかりした子だけど、パジャマ姿の小さな女の子はもっとしっかりしている子だと思う。というより、ずいぶん大人びた子だと思う。

「あたしの名前は、青山くるみです。くーちゃんと呼んでください。お姉さんのお名前は何ですか?」

「私の名前は、八木蒼衣です。蒼衣と呼んでください」

「蒼衣さんですね」

 りさの笑顔も可愛いけど、くーちゃんの笑顔も素敵で可愛らしい。

「私は、東ひまわり町から来たんですが、くーちゃんは、どの町から来たんですか?」

「この町で暮らしています」

「そうなんですか」

 この町ということは、地上の世界で暮らしているということになる。

 私はてっきり、お散歩でもしに、地上の世界に降りてきたのかと思っていた。

 私の姿が見えて、普通に会話が出来るということは、くーちゃんは、霊能者なのだろうか。
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