明日の蒼の空
 まずは描く絵を決める。玉子焼きの絵。サラダの絵。どんな絵でも描けるとのこと。

 空を見上げて、描く絵を頭の中でイメージする。とにかく想像力を働かせる。

 絵を描く位置を決める。十メートル先、二十メートル先。自分の目で見える範囲。

 絵を描く高さを決める。頭の中で高さをイメージすれば、その高さに描けるとのこと。

 絵のサイズを決める。初心者は小さなサイズから。

 指でなぞるだけで描けるとのこと。

 描いている雰囲気を出すため、色鉛筆や筆を持ってもいいとのこと。

 塗りたい色をイメージしながら描く。そうすると、空のキャンバスに色が塗れる。
 何もイメージしないで描くと、黒色になる。

 文字を描くには、色とサイズを決めて描くだけ。

 雲にも描けるとのこと。表面がデコボコしているので、非常に難しいとのこと。

 慣れるまでは、空中に描くとは思わず、スケッチブックに描くと思えばいいとのこと。

 絵を描く準備が整ったら、絵を描かせてください。と言って、空にお願いする。

 ただお願いするだけでは描けないとのこと。

 優しい声でお願いする。笑顔でお願いする。真心を込めてお願いする。

 そうすれば、誰でも空のキャンバスに絵が描けるとのこと。

 空のキャンバスに描いた絵と文字は、その日の内に必ず消すこと。空はみんなのもの。

 絵と文字の消し方は、あとで教えてくれるとのこと。



 ひばりさんの説明を聞いて、空のキャンバスに絵を描くには、とにかく想像力と集中力が必要だと思った。頭の回転が速くないと描けないとも思った。
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