明日の蒼の空
「ひばりさんが描いている料理の絵とランチメニューの文字は、地上から、どのくらいの高さにあるんですか?」

「いちばん低いところで、七十七メートルよ。七七という数字は語呂がいいと思ってね」

「そんなに高いところに描いているんですか」
 びっくり仰天、大興奮。驚きのあまり、今にも失神しそう。

 地上から、七十七メートルもの高さに描くには、かなりの距離を取る必要がある。

 一面を描いた後、次の面に移動する時間があるので、ひばりさんが一面を描くのに費やしている時間は、十五分より短い時間ということになる。

 遠くからでも見えるようにするためには、とにかく巨大な絵と文字を描かなければならない。

 七十七メートルという数字を聞いて、ひばりさんのすごさを改めて思い知らされた。
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