明日の蒼の空
 東ひまわり公園のいつものベンチに座って話し合い、私は月曜日から土曜日まで描くことになり、ひばりさんは日曜日だけ描くことになった(お休みは大切とのこと)。

 明日の待ち合わせ時間は午前九時。待ち合わせ場所は北面を描く場所。

 ひばりさんが料理の絵とランチメニューの文字を描き続けている理由は「誰にでも嫌いな食べ物があると思うから、事前に知らせるようにしているのよ」とのことだった。

 子供には何でも食べてもらえるように、お子様ランチの絵は描いていないとのこと。

 「慣れるまで傍にいるからね」「お皿や器やカップは好きな色で好きなように描いていいからね」「仕事は仕事だけど、楽しみながら描くことを忘れないでね」と笑顔で言ってくれた。

 みんなのひまわり憩い食堂の真上に描いたお刺身定食の絵を消した後、ひばりさんと一緒に街の写真屋さんに行って、さっき撮ってもらった写真を現像してもらった。

 空のキャンバスに生まれて初めて描いたひまわりの絵も私の顔もくっきり写っている。

 一生の記念。一生の宝物。
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